サイディング

【結論|外壁サイディングは定期的なメンテナンスで長持ちさせることができます】

外壁サイディングは、日本の住宅の約8割に使用されている外壁材です。
施工性の高さと豊富なデザインが選ばれる理由ですが、築10年を過ぎると徐々に劣化が始まります。

適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、住宅の耐久性と美観を長く保つことができます。

この記事でわかること

◯ サイディングの種類と特徴
◯ 劣化サインのセルフチェック方法
◯ 塗装・重ね張り・張替えのメンテナンス方法と費用相場
◯ おしゃれなデザインの選び方
◯ リフォームで失敗しない業者選びのポイント

この記事が役立つ方

◯ 外壁サイディングの基礎知識を知りたい方
◯ 自宅の外壁が劣化しているか気になっている方
◯ メンテナンス方法や費用相場を比較・検討したい方
◯ 信頼できるリフォーム業者を探している方

1. 外壁サイディングとは?基礎知識をわかりやすく解説

1-1. サイディングが選ばれる理由と普及率

外壁素材別シェア

サイディングとは、住宅の外壁に使用されるボード状の外装材のことです。
正式名称を「サイディングボード」といい、工場で製造されたパネルを建物の外壁に張り付けて施工します。

日本の住宅の外壁素材として、現在では約8割がサイディングを使用しています。
2014年の調査では、日本の外装材の79%がサイディングという結果も出ています。
(出典:住宅用建材使用状況調査)

サイディングがここまで普及した理由は、主に以下の点にあります。

◯ 施工性が高く、工期を短縮できる
◯ 豊富なデザインから選択の幅が広がる
◯ モルタル造りと比べてコストを抑えやすい
◯ 断熱性・遮音性など機能面でも優れた製品が多い

戦後以降、モルタル造りの外壁が一般的でしたが、近年ではサイディングが主流となっています。

1-2. サイディングの4つの種類と特徴

サイディングには主に4つの種類があります。
それぞれ素材・デザイン・耐久性・価格が異なるため、住宅の条件や予算に合わせて選ぶことが大切です。

種類主な素材特徴価格帯(目安)
窯業系サイディング
251画像出典:http://kabesite.com/examples/view/251/srt:newer/page:5/keyword_attribute_id:13
セメント・繊維質デザインが豊富、シェアNo.14,000~6,000円/㎡
金属系サイディング
ニチハ 金属サイディング画像出典:http://www.nichiha.co.jp/wall/center/index.html
ガルバリウム鋼板など軽量・断熱性が高い6,000~10,000円/㎡
樹脂系サイディング
樹脂サイディング画像出典:http://www.excelbankin.co.jp/pPanel/panel_exmpl.html
塩化ビニル樹脂耐久性・耐候性が高い10,000~20,000円/㎡
木質系サイディング
木質系サイディング画像出典:http://www.igkogyo.co.jp/syohin/wsd/wsd_lineup/wsd_allitem/mw.htm
天然木・木材自然な木目調のデザイン6,000~10,000円/㎡

それぞれの種類について、以下で詳しく解説します。

1-3. 窯業系サイディングが人気な理由

4種類の中でも、日本で最も普及しているのが窯業系サイディングです。
日本のサイディング使用率のうち、実に約7割が窯業系とされています。

窯業系サイディングの主な成分はセメントと繊維質です。
工場出荷の際に初期塗装が施されており、その塗膜によって防水性が保たれています。
サイディング構成成分

人気の理由は以下のとおりです。

◯ デザインが非常に豊富で個性のある外観に仕上げられる
◯ タイル調・レンガ調・木目調など幅広いバリエーション
◯ 他の素材と比べて価格が比較的抑えられる
◯ 採用実績が多く、施工できる業者が多い

ただし、セメントが主成分のため防水性はなく、塗膜の効果が切れると劣化が進みやすい点には注意が必要です。
定期的なメンテナンスで長期にわたって美観と耐久性を保つことができます。

2. 外壁サイディングの劣化サイン|チェックポイントを解説

2-1. 塗膜の劣化をセルフチェックする方法

築10年前後を目安に、まずはセルフチェックで外壁の状態を確認してみましょう。
以下の2つの方法で、塗膜の防水性が保たれているかを調べることができます。

チェック方法①:手で触れる
チョーキング検査

外壁の表面を手で触れたとき、白い粉が手に付く場合は注意のサインです。
これは「チョーキング現象」と呼ばれ、塗料に含まれる顔料が浮き出てきている状態です。
塗膜の防水性がすでに低下していることを意味しています。

チェック方法②:霧吹きで水を掛ける

外壁に霧吹きで水を掛けたとき、表面が水を弾かずに浸み込んでいるようであれば、塗膜の防水性が切れているサインです。
早めのメンテナンスを検討することをおすすめします。

家の防水性の状態を知ることで、適切なメンテナンス方法を選ぶことができます。

2-2. コーキング(シーリング)の劣化チェック

サイディングボードとボードの継ぎ目には、「コーキング(シーリング)」と呼ばれる充填材が使用されています。
この目地部分は家の寿命を左右する大切な箇所です。

コーキングの劣化チェックポイントは以下の2点です。

◯ 目視でひびや亀裂が入っていないか確認する
シーリング劣化
◯ 指で押して、柔らかさが失われていないか確認する
シーリング劣化2

より正確に確認したい場合は、メジャーと下地探し器を使って幅と深さを調べる方法もあります。
幅8mm・深さ5mm以上であれば、適正なコーキングの状態と判断できます。

メジャー       下地探し器

左:メジャー 右:下地探し器

コーキングが劣化したまま放置すると、目地からの水の浸入につながる場合があります。
定期的な点検と補修を行うことで、建物の防水性を保つことができます。

2-3. クラック(ひび割れ)の確認方法

外壁のひび割れには、大きく分けて2種類あります。

種類幅の目安対処の目安
ヘアクラック0.3mm未満塗装での補修が可能
構造クラック0.3mm以上専門業者による補修が必要

クラックの幅を確認するには、スケールをかざして測る方法が有効です。
髪の毛ほどの微細なひび割れ(ヘアクラック)であれば、塗装メンテナンスで対応できる場合があります。

0.3mm以上のクラックは構造クラックと呼ばれ、建物の強度に影響する可能性があります。
この場合は、早めに専門業者に点検・補修を依頼することをおすすめします。

3. 外壁サイディングのメンテナンス方法を比較

3-1. 塗装によるメンテナンスの特徴と費用相場

塗装は、サイディングのメンテナンスとしてもっともスタンダードな方法です。
既存の外壁の状態を活かしながら、防水性と美観を回復させることができます。

塗装のメリット

◯ 張替えと比べて価格が抑えられる
◯ 既存の外壁のデザインを活かしたままメンテナンスできる
◯ 工期が比較的短い

塗装のデメリット

◯ 反りが進行している場合は、塗装では対応できないケースもある
◯ 使用する塗料によって耐久性・性能に差がある

費用相場

塗装の費用は、使用する塗料の種類によって大きく異なります。

塗料の種類耐用年数の目安費用相場(目安)
シリコン塗料10~15年60万~80万円
フッ素塗料15~20年80万~100万円
無機塗料20~25年100万~120万円

※30坪程度の一般的な住宅を想定した目安費用です。

築10年前後が経ったら、外壁の色あせが始まるタイミングです。
まずはセルフチェックで状態を確認し、気になる点があれば業者に点検してもらうと安心です。

3-2. 重ね張り(カバー工法)の特徴と費用相場

重ね張りとは、既存のサイディングの上に新たなサイディングを張り重ねる工法です。
張替えより工数・金額的な負担が軽く、塗り替えよりも高い耐久性を持たせることができます。

重ね張りのメリット

◯ 新たなデザインのサイディングを選ぶことができる
◯ 選択の幅が広がり個性のある外観に仕上げられる
◯ 価格と耐久性のバランスが良い
◯ 工期が短く、長い間工事の影響を受けにくい

重ね張りのデメリット

◯ すでに壁内に漏水がある場合は重ね張りができない可能性がある
◯ 外壁の重量が増すため、建物の状態によっては施工できないケースもある

費用相場

◯ 目安:100万~140万円程度(30坪程度の住宅の場合)

工期が短いため、長い間工事の息苦しさに悩みたくない方にも検討していただける方法です。

3-3. 張替えの特徴と費用相場

張替えとは、既存のサイディングをすべて撤去し、新しいサイディングに交換する工法です。
サイディングリフォームの中でもっともコストが掛かりますが、耐久性・防水性ともに高い仕上がりになります。

張替えのメリット

◯ 全て新しい素材に変えるため、耐久性が増す
◯ 現在とは違うデザインのサイディングを選ぶことができる
◯ 家の印象をガラッと変えることができる

張替えのデメリット

◯ サイディングリフォームの中でもっともコストが掛かる
◯ 撤去作業に手間が掛かり、乾燥時間も必要なため工期が長くなる

費用相場

◯ 目安:180万円~(30坪程度の住宅の場合)

重度の劣化が見られる場合や、デザインを全面的に変えたい場合には張替えが適した方法です。

3-4. 3つのメンテナンス方法の比較表

項目塗装重ね張り張替え
費用相場60万~80万円100万~140万円180万円~
工期短い中程度長い
耐久性普通高い非常に高い
デザイン変更色のみ変更可新たな素材を選べる全面リニューアル可
こんな方に劣化が軽度の場合コストと耐久性のバランスを重視する場合劣化が重度・全面リニューアルしたい場合

どの方法が最適かは、現在の外壁の状態・予算・希望するデザインによって異なります。
まずはセルフチェックで外壁の状態を把握し、気になる点があれば業者に相談してみましょう。

4. 外壁サイディングのおしゃれなデザインと選び方

4-1. ガルバリウム鋼板サイディングの魅力

近年、おしゃれな外観として注目を集めているのがガルバリウム鋼板を使用した金属系サイディングです。

スタイリッシュでモダンな印象の外観に仕上がることから、デザイン性を重視する方に人気があります。

ガルバリウム鋼板サイディングの主な特徴は以下のとおりです。

◯ 軽量で建物への負担が少ない
◯ 断熱性が高く、遮音性にも優れている
◯ 錆びにくく、長期にわたって美観を保ちやすい
◯ シャープでスタイリッシュな外観に仕上がる
◯ 縦張り・横張りなど張り方によって印象が変わる

ただし、他のサイディングと比べて価格が高めになる傾向があります。
また、傷が付いた箇所から錆が発生する場合があるため、定期的な点検をおすすめします。

4-2. 窯業系サイディングのデザインバリエーション

窯業系サイディングは、デザインの豊富さが最大の魅力です。
タイル調・レンガ調・木目調・石目調など、多彩なバリエーションから選ぶことができます。

デザイン別の特徴

◯ タイル調:高級感のある外観に仕上がる。重厚感を演出したい方に人気
◯ レンガ調:温かみのある印象に。クラシカルなデザインを好む方に向いている
◯ 木目調:自然な温もりを感じる外観に。和モダンや北欧スタイルとも相性が良い
◯ 石目調:存在感のあるデザイン。個性を出したい方におすすめ

カラーバリエーションも豊富なため、外観の個性を幅広く表現することができます。

4-3. 外壁サイディング選びで後悔しないポイント

サイディングを選ぶ際は、デザインだけでなく機能面・メンテナンス性も合わせて検討することが大切です。

選び方のポイント

◯ 住宅のスタイル(和風・洋風・モダンなど)に合ったデザインを選ぶ
◯ 耐久性・耐候性・断熱性など必要な機能を確認する
◯ 将来のメンテナンスコスト(塗り替えの頻度・費用)も考慮する
◯ 紫外線や雨水への耐性が高い素材を選ぶと長期的にコストを抑えやすい
◯ 30年先を見越した長期的なメンテナンス計画を立てておく

デザイン性と機能性のバランスを取りながら、ライフスタイルに合った外壁サイディングを選びましょう。

5. 外壁サイディングの値段・費用相場まとめ

5-1. リフォーム方法別の費用相場一覧

外壁サイディングのリフォームにかかる費用は、工法・使用する素材・住宅の規模によって異なります。
以下に、一般的な30坪程度の住宅を想定した費用相場をまとめました。

リフォーム方法費用相場(目安)耐用年数の目安
塗装(シリコン塗料)60万~80万円10~15年
塗装(フッ素塗料)80万~100万円15~20年
塗装(無機塗料)100万~120万円20~25年
重ね張り100万~140万円20~30年
張替え180万円~20~30年

※上記はあくまで目安の費用です。住宅の形状・劣化状況・使用する素材によって変動します。

5-2. 費用を左右する主な要因

同じ工法でも、以下の要因によって費用が大きく変わる場合があります。

◯ 住宅の規模(延べ床面積・外壁の面積)
◯ 使用するサイディングや塗料の種類・グレード
◯ 足場の設置・解体費用(一般的に15万~25万円)
◯ 外壁の劣化状況(補修が必要な箇所が多いほど費用が上がる)
◯ 施工する業者・地域によっても差がある

複数の業者から見積りを取ることで、適正な費用かどうかを判断しやすくなります。
相見積りを取ることは、費用の節約だけでなく、業者の対応や提案内容を比較する上でも有効な手段です。

6. 外壁サイディングのリフォームで失敗しないための業者選び

6-1. 優良業者を見分けるポイント

外壁サイディングのリフォームを成功させるためには、信頼できる業者選びが非常に重要です。

以下のポイントを参考に、業者を選ぶ際の判断基準としてご活用ください。

◯ 外壁工事の実績が豊富で、施工事例を公開している
◯ 現地調査を丁寧に行い、劣化状況をしっかり説明してくれる
◯ 見積書の内訳が詳細で、不明点に対して明確に回答してくれる
◯ 保証書を発行しており、アフターフォロー体制が整っている
◯ 口コミ・評判が良く、地域での信頼実績がある

業者選びに不安を感じる方は、外壁塗装の比較サービスを活用することで、複数の優良業者を効率よく比較することもできます。

6-2. 相見積りを取ることの重要性

外壁リフォームの費用が適正かどうかを判断するためには、複数の業者から相見積りを取ることをおすすめします。

相見積りをすすめる理由

◯ 業者ごとの費用の差を比較することができる
◯ 提案内容・使用する素材・工法の違いを確認できる
◯ 業者の対応の丁寧さや誠実さを比較できる
◯ 適正価格の相場感をつかむことができる

一般的に、2~3社から相見積りを取ることが推奨されています。
ただし、金額の安さだけで判断せず、提案内容や業者の信頼性も合わせて判断することが大切です。

外壁サイディングのリフォームは、住宅の寿命を左右する重要な工事です。
信頼できる業者に依頼することで、長期にわたって美観と耐久性を保つことができます。

7. まとめ|外壁サイディングのメンテナンスは早めの対処が大切

この記事では、外壁サイディングの基礎知識から劣化サインの確認方法・メンテナンス方法・費用相場・業者選びまでを解説しました。

最後に、重要なポイントを振り返ります。

◯ サイディングは日本の住宅の約8割に使用されており、種類は4つ(窯業系・金属系・樹脂系・木質系)
◯ 築10年前後を目安に、チョーキングやコーキングの劣化をセルフチェックする
◯ メンテナンス方法は「塗装・重ね張り・張替え」の3種類で、劣化状況や予算に応じて選ぶ
◯ 費用相場は塗装で60万~80万円、重ね張りで100万~140万円、張替えで180万円~が目安
◯ 複数の業者から相見積りを取り、信頼できる業者を選ぶことが大切

サイディングは優れた外壁材ですが、適切なメンテナンスを行うことで初めてその耐久性が長く持続します。
まずはセルフチェックで自宅の外壁の状態を確認し、気になる点があれば早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

外壁サイディングのリフォームを検討されている方は、ぜひお気軽に業者紹介サービスをご活用ください。
あなたの住まいに合った最適な提案をご紹介いたします。