サイディング,塗装不要

「サイディング外壁は塗装不要…?」
といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。

結論から申し上げると…
塗装不要かどうかは、サイディング外壁の種類によります。

「窯業系サイディング」「金属サイディング」は、塗装不要ではありません(塗装によるメンテナンスが必要です)。
「樹脂サイディング」は、塗装不要です(塗装によるメンテナンスは必要ありません)。

日本の住宅のサイディング外壁は、ほとんどが「窯業系サイディング」もしくは「金属サイディング」です。
そのため、お住まいがサイディング外壁の場合には、塗装不要ではない可能性大です。
このあたり詳しくは、下記1章で解説します。

この記事では、塗装が必要なサイディング外壁(窯業系サイディング・金属サイディング)の
・塗装によるメンテナンスが必要な時期の見極め方(2章)
・塗装費用(3章)
などについてもご紹介します。
サイディング外壁の塗装を検討する際に、ぜひ参考にしてください。

1.サイディング外壁は塗装不要?

1-1.窯業系サイディング・金属サイディングは、塗装不要ではない

塗装不要か、塗装が必要か(塗装によるメンテナンスが必要かどうか)は、サイディング外壁の種類によります。

日本で広く普及している「窯業系サイディング」「金属サイディング」は、塗装不要ではありません(塗装によるメンテナンスが必要です)。

※日本の住宅のサイディング外壁は、ほとんどが「窯業系サイディング」もしくは「金属サイディング」です。特に「窯業系サイディング」はシェアが高く、日本の外壁の7割以上が窯業系サイディングと言われています。

窯業系サイディングの外壁窯業系サイディング

金属サイディングの外壁金属サイディング

「樹脂サイディング」は、塗装不要です(塗装によるメンテナンスは必要ありません)。
ただし、日本の住宅に「樹脂サイディング」が採用されていることはほとんどありません。

サイディングの種類塗装の必要有無
窯業系サイディング塗装が必要
金属サイディング
樹脂サイディング塗装不要

[参考]“外壁の種類がわからない”という方へ|外壁の種類を調べる方法

「我が家の外壁は、窯業系サイディング?金属サイディング?」
「もしかするとサイディング外壁ではないかもしれない…?」
など、お住まいの“外壁の種類がわからない”という方もいるでしょう。

外壁の種類(窯業系サイディング or 金属サイディング or モルタル外壁 等)は、住まいを購入した時の資料(建築図面・外部仕様書・外壁のパンフレット 等)で確認をするのが確かです。
「資料が見つからない」などの場合には、購入元のハウスメーカーや不動産会社に確認をすると、わかる場合もあるでしょう。

また、プロに外壁を見てもらえば、外壁の種類は明らかになります(※2-3参照)

「自身で外壁の種類を見極める方法があれば、知りたい」という方もいるかもしれません。
専門知識のない一般の方が、自身で外壁の種類を明確に見極めるのは難しいですが、ある程度、見当づけることはできます。
このあたりの内容については、下記記事で詳しく解説しています。

“外壁材の種類”の見分け方|間違いなく見分ける方法をプロが解説

1-2.なぜ?窯業系サイディング・金属サイディングが塗装不要ではない理由

窯業系サイディング・金属サイディングが塗装不要ではない理由(塗装によるメンテナンスが必要な理由)は、下記の2つあります。

▼窯業系サイディング・金属サイディングが塗装不要ではない理由(塗装によるメンテナンスが必要な理由)

●理由① 塗装をすることで、窯業系サイディング・金属サイディングが長持ちするため
窯業系サイディング・金属サイディングをできるだけ長持ちさせるためには、塗装によるメンテナンスが必要です。

塗装業者

詳しく解説すると…
窯業系サイディング・金属サイディング(以下、サイディング外壁)は、表面を塗装することで防水性を備えています。しかしながら、この塗装による防水性は永久に持つわけではありません。(サイディング外壁表面の)塗装の経年劣化が進行するにつれて、サイディング外壁の防水性は少しずつ失われていきます。
サイディング外壁の防水性が失われはじめると、サイディング外壁に雨水が浸み込むように。雨水が浸み込み続けると、傷みや腐食が進み、サイディング外壁が早々にダメになる可能性大です。

こうした事態を引き起こさないために必要となるメンテナンスが、塗装です。
(サイディング外壁表面の塗装の経年劣化が進行し)防水性が失われてきたタイミングで塗装をすれば、サイディング外壁は塗装による防水性を保てるため、サイディング外壁は早々にダメにならない=サイディング外壁をできるだけ長持ちさせることができる、というわけです。

※窯業系サイディング・金属サイディングの塗装によるメンテナンスが必要な時期については、下記2章で詳しく解説しています。

●理由② 塗装をすることで、汚れや傷みの目立つ外壁(外観)をキレイに一新できるため
窯業系サイディング・金属サイディング(以下、サイディング外壁)は、時間の経過とともに経年劣化が進み、汚れや傷みが目立つようになります。
サイディング外壁の汚れや傷みが目立つようになると、外観がみすぼらしく見えてしまうことも。

塗装によるメンテナンスをすれば、汚れや傷みが目立つサイディング外壁を新築時のようなキレイな状態に一新することができます。
汚れや傷みが目立つタイミングで定期的に塗装をすれば、サイディング外壁のキレイを維持することも可能です。

※軽微な汚れ等は洗浄だけで落とせることもあります。外壁の洗浄について詳しくは、こちらの記事で解説しています。

窯業系サイディングは塗装が必要!いつ塗装すべき?費用は?塗料は?

金属サイディングは定期的に塗装が必要|塗装時期・費用をプロが解説

2.プロが教える!窯業系サイディング・金属サイディングの塗装時期の見極め方

この章では、窯業系サイディング・金属サイディングの塗装によるメンテナンスが必要となる時期の見極め方についてお伝えします。

2-1.築10年前後が一つの目安

住宅 検査

多くの建材メーカー(サイディング外壁のメーカー)・塗料メーカー・塗装会社などは、築10年前後に塗装によるメンテナンスをすることを推奨しています。

ただし、築10年前後というのは、あくまで目安です。
窯業系サイディング・金属サイディングの塗装が必要となる時期は、サイディング外壁の製品(下記の【PICK UP】を参照)、住まいの環境(気候、日当たり、周辺に工場があるか、沿岸地域かどうか)などによって大きく前後します。

そのため、築10年を過ぎてもまだ塗装が必要ない(しばらくは様子見でも問題ない)場合もあります。
一方で、築10年よりも早く塗装が必要となる場合もあります。

【PICK UP】
30年以上にわたり、塗装によるメンテナンスが不要なサイディング外壁の製品も!

近年、技術の進歩が進み、窯業系サイディング・金属サイディングの耐候性は大きく向上(※)。15年前後は塗装不要の(築15年前後の時期に塗装によるメンテナンスが必要となる)窯業系サイディング・金属サイディングの製品も増えてきています。また、30年前後・40年前後は塗装不要の(築30年前後・築40年前後の時期に塗装によるメンテナンスが必要となる)高耐候の窯業系サイディング・金属サイディングの製品も登場しています。

※一般的に耐候性が高いほど、サイディング外壁が長持ちします。

2-2.窯業系サイディング・金属サイディングに生じている劣化症状で見極められる

塗装によるメンテナンスが必要な時期を迎えているかどうかは、窯業系サイディング・金属サイディングに生じている劣化症状で見極めることができます。

▼こんな劣化症状が生じている場合、塗装によるメンテナンスが必要な時期を迎えている可能性大!
窯業系サイディング・金属サイディングに下記のような劣化症状が見られるようになると、サイディング外壁表面の塗装の経年劣化が進行し、防水性が失われてきている or 失われているサイン。早々に塗装によるメンテナンスを検討することをおすすめします。

サイディング外壁の色あせ色あせ・退色サイディング外壁のチョーキング著しいチョーキング
※手で触ると粉状のものが付着する状態
サイディング外壁のクラック
幅0.3mm以上のひび割れ(クラック)
金属サイディングの傷
無数のキズがある
※金属サイディングのみ
サイディング外壁の苔・藻の発生
苔・藻の発生
金属サイディング_赤錆
サビの発生
※金属サイディングのみ
サイディング外壁の塗膜のふくれ
塗膜のふくれ
サイディング外壁の塗膜のはがれ
塗膜のはがれ

※上記は一例です。
※築10年前後が経過すると、上記のような劣化症状が生じる可能性が高くなります。
※外壁塗装とあわせて部分補修等が必要となる場合があります。
※劣化症状や劣化の進行具合が軽微・部分的などの場合は、部分補修だけで十分にメンテナンスができる場合もあります。
※苔・藻が部分的に生じている程度であれば、洗浄だけで十分にメンテナンスできる場合もあります。
※塗装では十分なメンテナンスができないほど経年劣化が大きく進行している場合などには、カバー工法(重ね張り)や張り替えなどのメンテナンスが必要となります。
※窯業系サイディング・金属サイディングのシーリング目地も時間の経過とともに経年劣化が進行します。シーリング目地に切れ(破断)・肉やせ・ひび割れ・剥離などの劣化症状が見られる場合には、打ち替えなどの方法で補修する必要があります。詳しくはこちらの記事を参照ください。

2-3.プロに窯業系サイディング・金属サイディングの状態を診てもらうのが間違いない

「もしかすると、我が家のサイディング外壁(窯業系サイディング or 金属サイディング)は塗装時期を迎えているかも?」
といった疑問がある場合には、プロに窯業系サイディング・金属サイディングを診てもらうのがおすすめです。

塗装によるメンテナンスが必要な時期を迎えているかどうかは、プロに窯業系サイディング・金属サイディングを診たうえで判断してもらうのが間違いありません。

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プロタイムズロゴ

本サイトを運営しているプロタイムズの塗装会社でも、サイディング外壁を診る「建物診断」を行なっています。

プロタイムズの建物診断を受けると、
・サイディング外壁の種類(外壁の種類)
・サイディング外壁の劣化症状、劣化の進行具合
・サイディング外壁の塗装時期(塗装によるメンテナンスが必要な時期を迎えているか、しばらくは様子見でも問題ないか 等)
・[塗装が必要な場合]塗装にかかる費用(見積額)
などがわかります。

※プロタイムズの建物診断では、外壁だけでなく、屋根も診ます。

プロタイムズの建物診断は無料です。
また、プロタイムズの建物診断を受けたからといって、必ず塗装工事等をしなければならなくなるということもありません。

ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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3.窯業系サイディング・金属サイディングの塗装にかかる費用相場

窯業系サイディング・金属サイディングの外壁塗装の費用

窯業系サイディング・金属サイディングの塗装にかかる費用相場は、下記のとおりです。

▼窯業系サイディング・金属サイディングの塗装

費用相場:80万円~
※一般的な2階建て住宅(塗装面積200㎡)の場合
※足場費用込み

※上記はあくまで費用目安です。サイディング外壁の広さ(塗装面積)、使用する塗料製品、サイディング外壁の劣化症状・劣化の進行具合、依頼する塗装会社等によって費用は大きく変わります。実際の費用が、上記の費用相場と大きく異なることもあります。
※サイディング外壁とあわせて、屋根や付帯部(雨樋・幕板等)の塗装をする場合には、別途、屋根塗装や付帯部塗装の費用がかかります。

https://zeenb.astecpaints.jp/journal/estimate/price-estimation-336

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まとめ

日本で広く普及している「窯業系サイディング」「金属サイディング」は塗装不要ではありません(塗装によるメンテナンスが必要です)。

「樹脂サイディング」は、塗装不要です(塗装によるメンテナンスは必要ありません)。
ただし、日本の住宅で「樹脂サイディング」が採用されていることは、ほとんどありません。

この記事では、窯業系サイディング・金属サイディングの塗装を検討するときに役立つ、塗装時期の見極め方・塗装費用などの情報もまとめてご紹介しています。あわせて、ぜひ参考にしてください。